「安心」の裏側を見抜け。”失敗しない介護施設の選び方”を学ぶ

BLOG

こんにちは、KAIGO KAKUMEIです。

ネットニュースなどでは、以下のような介護・福祉に関する”ネガティブなニュース”が頻繁に報じられています。(画像切り抜き)

家族を預ける(預けている)立場であれば、こんなニュースが流れるたびに、「本当に今の施設に預けてても大丈夫かな。」「虐待とかされていないかな。」「これから親の介護をすることになったらどこを選べばいいんだろう。」などと、心配になるのも当然のことです。

今回の記事では、数ある”介護保険サービス事業所をどう選べばいいか”について、私の経験に基づいて執筆していこうと思います。

ニュースで見る介護施設の「現実」

冒頭でも書きましたが、介護施設による不正請求や虐待問題が、ニュースでたびたび取り上げられています。行政から指定取り消し処分を受けた法人や、利用者への暴言・暴力が発覚した事例などは、Yahoo!ニュースなどでも頻繁に報じられています。

こうした出来事は決して特別なものではなく、多くの現場で起きていることの”氷山の一角”にすぎません。
介護職という仕事は、日常の延長線上に「人の尊厳」や「命」があります。だからこそ、経営者や現場職員の意識が少しでもずれてしまうと、利用者の生活に直結する大きな問題へと発展してしまいます。

”業界内口コミ”というリアルな情報網

実は、介護業界の内部では、施設同士の「評判」や「噂」がかなり正確に共有されています。
「○○は対応が悪い」「あそこの法人、最近スタッフが一気に辞めた」など、ケアマネジャーや施設管理者などの間では、”信ぴょう性の高い口コミ情報”が飛び交っているのです。(業界経験者ならご理解いただけるかと思います)

一方で、一般の利用者やその家族は、そのような情報に触れる機会がほとんどありません。
もし身近にケアマネジャーや介護事業者の知人がいれば、その人に相談し、法人の評判を聞くのがもっとも確実です。しかし、実際にはそうした環境にある人は多くはないでしょう。

だからこそ、利用者側が自ら「見て・感じて・確かめる」ことが、施設選びでは何より重要事項となります。

具体的な行動策については次章にて解説していきます。

見学や体験で見るべき3つのポイント

施設の良し悪しは、パンフレットやホームページだけでは全くと言っていいほど分かりません。
実際に足を運び、職員と接し、施設の空気を感じる中で初めて見えてくるものがあります。
その際に、特に意識して見ていただきたいのが次の3点です。

①対応者・施設スタッフの人柄
見学時の担当者が、丁寧かつ誠実に対応しているかどうか。(これは言うまでもなく当たり前ですね。)質問に対して包み隠さず答えてくれるか。言葉遣いよりも「誠実さ」や「温かさ」に注目してみてください。

②施設内の雰囲気
職員たちの表情、入居者への声かけ、挨拶の有無、これらはその施設の“文化”を映す鏡です。
明るく自然なコミュニケーションが見られる施設は、職員の定着率が高く、結果として利用者へのケアの質も安定しているところが多いように感じます。

③清潔感と管理体制
廊下・居室・浴室・トイレ・職員事務所など、できる限り広く見てみましょう。
整理整頓が行き届き、臭いが少なく、清掃の手抜きが感じられないか。
清潔さは、そのまま職員の意識と運営の質を示す重要なサインです。

上下関係ではなく「チーム関係」を築けるか

そして何より重要なのは、事業者側と利用者家族とが良好な関係性を築けるかどうか。
事業所と利用者家族は「してあげる」「してもらう」という上下関係ではなく、横並びの”協力し合うチーム”としての関係が理想です。※何よりも大切なことだと心得てください。

もし利用者や家族が「お金を払っているのだから当然」と考えるなら、その意識は改める必要があります。
同じように、施設側が「面倒を見てやっている」という姿勢をとるところも論外です。

介護とは”共に生活を支える協働関係”であり、その意識が双方にあるかどうかが、長期的な満足度を大きく左右します。
見学や面談などの際に、そうした姿勢を感じ取れるかどうかを、しっかり見極めることが大切です。

”クリーンな法人”を見極める感覚を磨く

ブラックやグレーな施設が存在する一方で、誠実に運営し、利用者と真摯に向き合うホワイト法人もたくさん存在します。
彼らに共通しているのは、「誤魔化さない」「隠さない」「説明を惜しまない」姿勢です。

見学の際に、リスクや課題を正直に伝えてくれるか。質問への返答が具体的で誠実か。
そうしたやりとりの中に、”信頼できる組織”かどうかを見極めるヒントが隠れています。

結論付けると、介護施設を選ぶ最大のポイントは「人」と「空気」です。
設備や立地も大事かもしれませんが、そこで働く人たちの誠実さこそが、利用者の生活の質を決定付けるのです。

まとめ 信頼ではなく”観察”で選ぶ

ニュースで流れる不祥事は、どこか遠い世界の出来事に思えるかもしれません。
しかし、施設選びを誤れば、明日は自分の家族がその当事者になる可能性もあります。

介護施設を選ぶ際は、”観察”と”対話”で見極める力を持ってください。
パンフレット・ホームページより現場を、説明より空気を、言葉より表情を。

介護は「人と人との共同作業」です。
互いに敬意を持ち、同じ方向を向ける”ワンチーム”になれるかどうか

”後悔しないための施設選び”へ、ほんの少しの手助けになれば幸いです。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!

お問い合わせはHPのCONTACTページ、InstagramのDM、公式LINEからお願い致します。