こんにちは。KAIGO KAKUMEIです。
福祉業界では、「地域格差」という言葉が長年使われてきました。
介護サービスの量や質、人材不足、医療資源など、地域によって生じるさまざまな”差”を表す言葉です。
もちろん、その考え方は今でも重要です。
しかし私は、それだけでは説明しきれない現象があると感じています。
地域によって、流行や文化、価値観、サービスが広がるタイミングには”時間差”があります。
私はこの現象を、「ローカルラグ(Local Lag)」と呼んでいます。
今回は、この「ローカルラグ」という視点について書いてみたいと思います。
仕事やプライベートを通じて、さまざまな地域を訪れる機会があります。
その中で、何度も同じような感覚を覚えました。
「この光景、どこかで見たことがある。」
街の雰囲気。
若者が集まる場所。
流行している店。
人との距離感。
その空気感が、私の記憶にある別の地域の“20年以上前”と重なることがあるのです。
もちろん、「遅れている」と言いたいわけではありません。
地域には、それぞれ違う歴史があります。
違う文化があります。
違う産業があります。
人口構成も、人と人とのつながり方も違います。
だからこそ、社会の変化が浸透するスピードも同じではないのだと思います。
私は、この地域ごとに生まれる”時間のズレ”を「ローカルラグ」と呼んでいます。
この視点を持つと、ビジネスの見え方も大きく変わります。
全国で流行しているから。
SNSで話題になっているから。
都市部で成功しているから。
その理由だけで、新しい商品やサービスを導入しても、うまくいかないことがあります。
逆に、都市部では「もう古い」と思われているものが、別の地域ではこれから必要とされることもあります。
これは優劣ではありません。
単純な地域格差でもありません。
その地域には、その地域の”時間軸”があるということです。
介護業界も例外ではありません。
ICTやDX、SNSを活用した採用活動、介護自費サービスなど、全国的には少しずつ広がっている取り組みでも、地域によって温度差は大きく異なります。
まだ必要性を感じていない地域もあれば、ようやく関心を持ち始めた地域もあります。
成功事例だけを見て、「この地域でも成功するはずだ」と考えるのは少し危険です。
見るべきなのは、全国の”今”ではありません。
その地域の”今”です。
私は、これからのビジネスには「流行を読む力」と同じくらい、「地域の時間を読む力」が必要になると思っています。
どんなに優れたアイデアでも、その地域の時間軸と噛み合わなければ受け入れられません。
反対に、その地域の時間軸を理解できれば、全国では当たり前のことでも、新しい価値として受け入れられる可能性があります。
だから私は、「地域格差」という言葉とは別に、「ローカルラグ」という言葉を使っています。
“差”ではなく、”時間”を見る。
その視点を持つだけで、地域の見え方は少し変わるかもしれません。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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