介護施設にはなぜドギツいお局が君臨するのか。── 離職や人間関係の悪化を生む構造を解析し、本質から考える。──

BLOG

こんにちは。KAIGO KAKUMEIです。

今回は、介護業界で長年問題視されている「お局問題」について執筆します。

SNSでは、「お局が原因で辞めた」「人間関係が苦痛だった」「新人が定着しない」といった投稿を目にする機会が少なくありません。実際に私自身も、現場やSNSを通じてそのような声を数多く見聞きしてきました。

近年では、お局がいない職場。」ということを採用活動の強みとして発信している介護法人も存在します。本来、お局がいないことは特別な魅力ではなく、当たり前であるはずです。それが採用のアピールポイントになるということは、それだけ介護業界におけるお局問題が深刻化しているという現実を表しているのではないでしょうか。

ただ、私はこの問題を単純に「お局が悪い」で終わらせるべきではないと考えています。

この記事でいう「ドギツいお局」とは、長年現場を支えてきたベテラン職員を指すものではありません。経験や知識を活かして後輩を育て、組織を支えるベテラン職員は介護業界にとって欠かせない存在です。

私が問題と捉えているのは、その影響力によって人間関係が悪化し、職員の離職を招き、組織全体に悪影響を及ぼしてしまう存在です。

今回は、なぜそのような職員が生まれ、なぜ長年君臨し続けるのか。その構造と本質について考えていきます。

介護現場で繰り返されるお局問題

介護業界では、人間関係を理由とした離職が昔から繰り返されています。

仕事内容や給与、夜勤など様々な理由がありますが、人間関係は常に離職理由の上位に挙げられています。特に新人職員や中途採用職員にとって、強い発言力を持つ一部の職員の存在は大きなストレスとなることがあります。

もちろん、どこの職場にも発言力や影響力のあるベテラン職員は存在します。しかし、それが新人を萎縮させたり、職場全体の空気を悪くしたり、退職者を生み続けているのであれば、それは個人だけの問題では済みません。

介護業界では、このような現象が珍しいものではなくなってしまっていること自体が、一つの課題なのです。

なぜドギツいお局は誕生するのか?

では、なぜそのような存在が生まれるのでしょうか。

私は、この問題を「あの人の性格が悪い」の一言で終わらせるべきではないと考えています。

介護業界は慢性的な人材不足が続いています。経験のある職員ほど貴重な存在となり、「辞められると困る」という状況が生まれます。

その結果、本来であれば改善すべき言動であっても注意できず、見て見ぬふりをしてしまう。管理者も現場を回すことを優先せざるを得ず、問題を先送りにしてしまうケースも少なくありません。

さらに、長年勤務していることで独自のルールや慣習が作られ、それがいつしか職場全体の空気になってしまうこともあります。

つまり、ドギツいお局を生み出しているのは本人だけではなく、組織そのものでもあるのです。

お局を君臨させているのは誰なのか?

ここで一つ考えたいことがあります。

本当に、一人の職員だけで職場を支配することができるのでしょうか。

私はそうは思いません。

その背景には、人材不足管理体制組織の空気、そして「辞められたら困る」現実があります。

結果として、周囲が何も言えない環境が出来上がり、一人の職員の影響力だけが大きくなっていくのです。

本人だけを責めても、こうした構造が変わらなければ、いずれ同じような存在が現れるでしょう。

だからこそ、本当に見るべきなのは人ではなく、その人を君臨させてしまった組織の構造なのです。

問題は人ではなく構造にある

介護業界では、お局問題が起きるたびに「あの人が悪い」という話になりがちです。

もちろん、その言動によって苦しんでいる職員がいることも事実です。

しかし、私は管理者として現場を見てきた中で、お局だけを排除しても問題は解決しないと感じています。

組織が変わらなければ、後にはまた別のお局が生まれる。

これは決して珍しいことではありません。

本当に変えなければならないのは、一人の職員ではなく、そのような環境を生み出してしまう組織そのものです。

お局問題は、人の問題として終わらせるのではなく、組織全体の課題として捉える必要があるのではないでしょうか。

まとめ

介護業界におけるお局問題は、決して一部の施設だけの話ではありません。

現場やSNSでは、今もなお人間関係による離職や悩みが数多く語られています。

しかし、お局だけを責めても、この問題は根本的には解決しません。

私自身、介護職員としても、管理者としても現場を経験してきました。

その中で強く感じたのは、お局問題は一人の人間だけに原因があるものではないということです。

人を変えようとする議論は数多くあります。しかし、その人を長年君臨させてしまう環境や組織の構造が変わらなければ、同じ問題は何度でも繰り返されます

本当に変えるべきものは何なのか。

お局という「結果」だけを見るのではなく、その結果を生み出している構造にも目を向け、一度立ち止まって考えてみる必要があるのではないでしょうか。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。お問い合わせは、ホームページのCONTACTフォーム・Instagram・ThreadsのDMにてお願いいたします。

KAIGO KAKUMEI® | It’s an era when the industry is changing